建物完成後の換気量の確認
建物竣工事における確認
8 建物完成後の換気量の確認
8.1 建物竣工時における確認
換気設備を運転し、取り入れ外気量が設計必要換気量を満たしていることを確認する。これは換気系統ごとに行われる必要がある。もし、取り入れ外気量が設計必要換気量未満である場合は、設計必要換気量を確保するように換気設備の調整や交換などを行う。
また、居住域の汚染質濃度が設計基準濃度以下であることを測定あるいはCFD(計算流体力学)により確認することが望ましい。
建物竣工時において、設置された換気設備による換気量が設計必要換気量以上であることを確認する。また一方、換気量が設計必要換気量に対して過大であることは望ましくないので、これについても確認する必要がある。この確認の結果、換気量が設計必要換気量未満である場合や過大である場合は換気設備を是正するものとする。
取り入れ外気量の測定には、@トレ−サ−ガスを放出し、その後形成されるトレ−サ−ガスの定常濃度より外気取り入れ量を推定する方法、A開口やダクト部分の通過風量(風速)を測定して算出する方法がある。測定に関する精度や方法は、日本工業規格等に定められる方法に準拠する。
居住域の汚染質濃度が設計基準濃度以下であり、良好な空気質が保持されていることを建物竣工時に確認することが望ましい。特に換気効率を考慮し、基本必要換気量を増減させて設計必要換気量を算定した場合は、設計に用いた換気効率などの値を検証するべきである。
居住域の汚染質濃度が想定された汚染質発生量に対して設計基準濃度以下であることを確認する方法は、@トレ−サ−ガス実験などによる方法、A測定された給気風量、排気風量を用いた信頼性の高いCFD(計算流体力学)などがある。なお、居住域の汚染質濃度は室内に供給、排気される空気の温度差などによって変化する。確認は想定される各種の条件の中で最も厳しい場合で行なうことが望ましい。
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